春に植えたものを秋に収穫しますが、低温に弱いこんにゃく芋は風通しがよく最低気温が13度以下にならない場所に保存します。
この作業を3年ほど繰り返し収穫したこんにゃく芋が、こんにゃくの原料となります。
日本に渡来したのは縄文時代といわれ、はじめは薬として用いられていたようです。
東南アジアから渡来したこんにゃく芋ですが、現在たべものとして常食しているのは日本だけのようです。
こんにゃく芋はアクが強く、ふかす、ゆでるなどだけではアクが残り、食べることができません。ところが灰汁につけるとアクが中和され、食べることができるようになります。
最初に食べようと思った人はすごいですね。
こんにゃく芋の断面を観察してみると、1ミリくらいの大きさの白い粒がたくさん見えます。この粒が「マンナン細胞」。こんにゃくの原料となるコンニャクマンナンが含まれています。
このコンニャクマンナンは茹でてすりおろし、たっぷりの水を含ませ糊状にしたものにアルカリ性の灰汁を加えることで固まり、やっと私たちが日ごろ食べている、こんにゃくとなります。
こんにゃくは約5年に一度、濃い赤紫色の花を咲かせます。花の形は同じサトイモ科の「カラー」や「水芭蕉」という花に似ています。地面から伸びてくる葉柄が伸び、その先にひとつの芋に1本だけ大きい花をつけます。花が咲くと腐臭とも言える強烈な臭いがします。