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TOP > 2020年度のコラム・こんにゃく問答

VOL 64 “こんにゃく”の真実

遠くインドやアジアから縄文時代に朝鮮経由で中国から伝来したといわれるこんにゃくですが、江戸時代にはこんにゃくのレシピ本「蒟蒻百珍」も出版され、人気の食材でした。
こんにゃくの生産では水戸藩が盛んに栽培を奨励し藩で専売制を敷いて財源に充てていました。その後、こんにゃく生産が全国に広がり明治期は茨城県が生産量で圧倒していましたが大正期には群馬県が伸び、昭和に入ると広島県が1位となり、群馬県、岡山県、福島県、茨城県の順で生産地として活況でした。

こんにゃくの精進料理

戦後、こんにゃくの生産量のトップに立ったのは群馬県で昭和26年には全国シェアの18%、昭和39年に30%を超え、50年には全国のほぼ半分を占め平成8年には80%を突破し現在では90%近くのシェアを誇っています。

投機性の高い食材として波乱万丈だったこんにゃくですが、生産の変遷史でもなかなかの存在感です。21世紀に入り第7の栄養素として注目のデビューです!

VOL 63 水上勉のこんにゃく礼賛

「蒟蒻というものは、古今の学者や業者の団体が、研究しつくしても未だに解明し得ない微妙な不可思議な力を持っているということである」―作家・水上勉がエッセイ「蒟蒻と学問」で書いています。

こんにゃくの精進料理

北陸・福井県に生まれ少年時代に禅寺で侍者を体験し「雁の寺」で直木賞を受賞し、伝奇小説「一休」を書き、精進料理の食材であるこんにゃくにも思い入れもあったのではないでしょうか、“こんにゃく愛”を感じます。そもそも、こんにゃくは中国から伝わったものとされていますが、今では中国より日本料理として定着しています。

水上勉が評価した“微妙な不可思議な力をもつこんにゃく”は21世紀の栄養学では第七の栄養素と言われ豊富な食物繊維が高く評価され、世界のスーパーフードとして不可思議な魅力発揮しています。水上勉の謎が植物栄養素の解明とともに実証されたことに、何故か嬉しくなります。

VOL 62 美味しい「こんにゃく料理」

食品企業の「妻と夫の料理に関する意識調査」では専業主婦が毎日料理を作るは70%で、夕食づくりは平均45分程度で、妻の得意料理は“煮物、肉じゃが、カレー”の順でした。最近は煮物をする人は少ないと思っていたので意外でした。そこで、料理名を見るだけで食欲のわく「こんにゃく料理」の絶品おかずの紹介です。

桜とこんにゃく
  • 「豆とこんにゃくと根菜の煮物」
    こんにゃくに豆や大根、ごぼう、人参などを賽の目に切って煮た素朴な田舎料理です。
  • 「こんにゃくとガーリックのおかか炒め」
    名前の通りこんにゃくとニンニクとおかかで炒めた香り立つ食欲増進の一品です。
  • 「ピーマンとこんにゃくのオイスターソース炒め」
    和食によく使われるこんにゃくもオイスターソースの深い旨味で中華風に。ピーマンの色どりも美しい一皿になります。

“料理はクリエイティブ”ですからレシピを見なくても創造とオリジナリティな味付けで、“こんにゃく”を主役にしてみましょう!

VOL 61 粋な“花こんにゃく”料理

桜とこんにゃく

春は花の季節ですので、江戸のレシピ本「蒟蒻百珍」より“花”の名の付くちょっと粋なこんにゃく料理をご紹介します。

  • 「紅梅」―梅は桜より早咲きですが、こんにゃくを薄く切り、うめ酢につけて色を付けるというシンプルな食べ方です。ほんのり紅色の付いたこんにゃくが、花の風情を醸す料理です。
  • 「花の下(もと)」―中糸づくりとありますから少し太めの糸こんにゃくに、やはり好みで味を付け丼鉢に入れて上から“花かつお”をかけていただく簡単なレシピです。読むだけで香りたつ一品ですね。現代ではかつお節も様々なので、色々試してみるのも楽しみです。
  • 「花がた」―板こんにゃくを薄く切り、さくら、梅、桔梗などの真鍮(しんちゅう)の押し型で切り、料理に散らしていただく“ワザ”で、使い方いか程にもとありますので粋な一品となりそうです。

今宵は、ちょっと我が家も粋な小料理屋に変身しそうなこんにゃく料理はいかがでしょう。

VOL 60 こんにゃくは“愛されキャラ”の優等生!

テスト

“能ある鷹は爪を隠す”という諺がありますが「こんにゃく」もそんな仲間の食材かもしれません。独特の食感はあっても“味は”と言われると答えに困る食材です。でも「こんにゃく」は、すき焼きやおでん、田楽には欠かせない一品で主役ではなくてもなくてはならない伝統食です。栄養学的にも「こんにゃく」のマンナン成分の働きが注目され、血糖値の上昇を抑え糖尿病や高血圧、動脈硬化の予防に期待されています。豊富な食物繊維やマンナンが腸活成分としての役割を担って高く評価されています。
「こんにゃく」は、土や天候、気温や湿度などの違いで、同じ地方でもとれる芋に含まれるマンナンの含有率も粘度も異なる難しい作物です。21世紀のスーパーフードとして脚光を浴びる「こんにゃく」ですが、素朴で無頓着なイメージが愛される理由に思えてなりません。

VOL 59 “美と健康”を創る「こんにゃく」

パスタ

肥満で悩む先進国で「こんにゃく」がミラクル・ダイエット食品として定着しています。
アメリカ、イタリア、フランスと世界のセレブやパリジェンヌに人気の食材として普及しているのです。健康志向が高まる中、こんにゃくがコレステロールの増加を抑え、糖尿病を防ぎ、便秘を改善することがわかってきたからです。
赤、緑、黄色のこんにゃく麺の誕生にイタリアでは「ZEN Pasta」として、トマト味、ガーリック味など様々なソースの味付けで人気パスタとなっています。アメリカではこんにゃくのグルテンフリーという言葉に反応して「日本人の女性のスリムな体、肌の美しさの秘密は“こんにゃく”だ」とまで言われているそうです。
世界の日本食ブームを追い風に、こんにゃくが健康食材の理想的なスーパーフードとして広がりを見せています。

VOL 58 「こんにゃく」がダイヤモンドの時代

凍みこんにゃく

ドラマ「赤いダイヤ」が分かる方は団塊世代以上の方でしょうか。昭和37年(1962)に出版され翌年TVドラマ化で大沸騰した梶山季之の小説です。物語は商品先物取引の“あずき”市場を舞台に政財界・マスコミを巻き込んで壮絶な仕手戦に発展するドラマで、現代の池井戸版の男の夢を実現する痛快な物語です。
実は「こんにゃく」にも古くは、あずき同様の先物取引商品として利権がありました。
当時はこんにゃくの産地が偏在し、こんにゃく芋の病気や天候に左右され作柄の不安定で相場変動が激しい特徴があったのです。そのためこんにゃくの価格が上下し“半農半商”の性格を持つ商品となっていました。こうした投機商品としてのこんにゃくが、ときには「札束」に見えるほどだったとあります。大正から昭和中頃にかけて狂乱の相場があったというので驚きます。赤いダイヤが赤豆なら、こんにゃくは黒いダイヤかと思えば食品ではトリュフと黒マグロだそうです。

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