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TOP > 2021年度のコラム・こんにゃく問答

VOL 81 「こんにゃく」の出番です!

こんにゃく入り汁物

秋から冬にかけて「こんにゃく」が大忙しです!
燗酒が恋しくなるような寒い冬には、鍋物やおでん、田楽にも「こんにゃく」が欠かせません。
冬至には「ん」がつく(運がつく)食べ物として、蓮根や人参、南瓜(なんきん)やこんにゃくが食卓に登場します。
正月には、めでたさを重ねたおせち料理のお重が登場します。一の重から与の重まで、縁起の良い食材が盛られ新しい年のスタートを寿ぎます。黒豆や数の子、ごまめ、鯛や鰤、海老、紅白なますや菊花蕪やたたき牛蒡と賑やかですが、与の重の煮物には蓮根や里芋、クワイやトコブシなどに加わって「結びこんにゃく」も入ります。食物繊維の豊富な「こんにゃく」は体の砂はらいともいわれる健康食ですし、黒の食材は魔除けで縁起物です。年末年始にかけて、「こんにゃく」は健康長寿を願う一品としても大忙しです!

VOL 80 こんにゃくが絶滅危惧種にならないように

環境破壊
とこんにゃく

地球温暖化、森林破壊、海洋汚染と様々な原因で環境破壊が進み、絶滅危惧種の野生生物が増えています。
一方では先進国の人口減、開発途上国の人口爆発とアンバランスな人口構成が食糧危機をもたらしています。日本では農業従事者の高齢化や後継者不足により、放棄耕作地の拡大が進み、食料自給率が減少しています。
農業技術の進歩により、レタスなどの一部の野菜は植物工場で栽培されることもありますが、収穫までに3年かかり、栽培に手間がかかることで知られるこんにゃく芋の将来が心配になってしまいます。食欲の秋、そして冬の鍋・おでんシーズンに欠かせないこんにゃくが、絶滅危惧種になってしまっては困りますよね。
安くてヘルシーな庶民の味方、「こんにゃく」をこれからもずっとおいしく食べられることを願っています。

VOL 79 蒟蒻で一句詠む。

“雪女は何を食居るだろう。氷蒟蒻の氷おろしを附けて食居るッサ” これは式亭三馬の滑稽本「浮世風呂」での問答の一節です。庶民を描き、庶民に親しまれたこの本に登場するこんにゃくは広く江戸の生活に根付いていたことでしょう。

紙と筆とこんにゃく畑

こんにゃくは4月下旬ごろに植えるので、晩春の季語とされていますが、花は初夏に咲きます。
俳人・佐藤啓子は、“蒟蒻の花 不ぞろひや とまり雨”、足立原斗南郎は、“蒟蒻の花活けられて 父老いず”と、なかなか見ることができないこんにゃくの花を詠んでいます。
こんにゃくの収穫期は10月から11月のため俳句の“蒟蒻掘る”は初冬の季語としてよく詠まれています。
津田清子は、“日陰育ちの 蒟蒻芋を 掘りころがす”、萩原麦草は、“三日月に蒟蒻玉を掘る光”と詠んでいます。
斎藤茂吉は、“こんにゃくの茎の青斑(あおふ)の太茎をすぽりと抜きて声もたてなく”と詠んでいます。
こうしてみると、こんにゃくを詠んだ句は思いのほか多く、俳人たちがそれぞれの四季をさりげなく表現しています。

VOL 78 残暑を楽しむ「こんにゃく料理」

あわただしく始まったオリパラ、緊急事態宣言の延長と熱中症警戒がよびかけられる中、夏を満喫することはできましたか。
暑さで食欲不振の続く方も多いかと思いますが、あっさりとした“こんにゃく料理”はいかがでしょうか。江戸の蒟蒻百珍には料理の名前だけでも粋なこんにゃく料理がありますので、お試し下さい。

こんにゃく料理とお酒
  • 「衣かづき」
    お湯で煮たこんにゃくにうどん粉をまぶし、胡麻油でカラッと揚げた料理です。現代でも竜田揚げのようなこんにゃく料理があります。ビールのつまみに合いそうです。
  • 「氷柱(つらら)」
    こんにゃくをつららに見立てて細作りにし、一筋づつ葛粉をまぶして熱湯にとおし、好みの味でいただきます。
  • 「玉すだれ」
    文字通り、糸こんにゃくを寒天に入れてよく冷やし、わさびや大根おろしでいただく、一手間かけた料理です。

夏から秋にかけて、江戸の人々は風情を楽しむこんにゃく料理で食卓を囲んでいたかと思うと、贅沢な時間に思えます。

VOL 77 可愛そうなこんにゃくの花

こんにゃくの花

神代植物園で世界一醜い花が咲いたというニュースに出会いました。その花の名前が「ショクダイオオコンニャク」と聞くと、なんだかコンニャクを愛する者としては複雑な気持ちです。

この花、別名スマトラオオコンニャクとも呼ばれる、インドネシア・スマトラ島原産のサトイモ科コンニャク属の植物で、数年に一度花を咲かせます。花は世界最大といわれており、高さ2〜3mにも及ぶ巨大な組織(「付属体」といいます)を、花びらのように見える直径1mの「仏炎苞」が包み込んでいます。その組み合わせがろうそくを立てた燭台のように見えることが、「ショクダイオオコンニャク」の名前の由来です。虫を誘うために強烈な悪臭を放つことから、“お化け花”や“悪魔の舌”と呼ばれ、2009年にはイギリス王立園芸協会から「世界一醜い花」に選出されました。

花については散々ないわれようですが、こんにゃく芋については触れられていないので、なぜかホッとします。実際に皆さまが口にするこんにゃくの原料であるこんにゃく芋は、花が咲く前に収穫を迎えるため、花を目にする機会はなかなかありません。しかも、ショクダイオオコンニャクのような大きな花ではないそうです。

VOL 76 自粛自衛の時代の“こんにゃくライフ”のすすめ

フライパンの上のこんにゃく

長引くコロナ禍に日常を取り戻すことも困難になり、健康維持が難しくなっています。
終日のマスク着用、ステイホームやテレワークで運動不足が加速していますが、ワクチン接種が始まり、改めて免疫力の強化が大切だと感じます。
そんなときの食養生に“こんにゃく”を活用した健康維持増進をおすすめします。 体の6割以上の免疫細胞が腸に存在しているため、免疫力の強化には腸内環境を改善することが大切です。こんにゃくに含まれる食物繊維は、腸内の善玉菌の増加を促進することで腸内環境を改善し、免疫バランスを保つといわれています。そして肥満を防ぎ、便秘や大腸がんの原因となるリスクを低下させる働きがあるといわれています。
ストレスの多い時代、まずは腸内環境を整える食養生が健康への近道です。
こんにゃく料理は、一品一品の栄養成分が載ったカンエツヘルシーキッチンを活用してはどうでしょう。
おいしくヘルシーなこんにゃくメニューで、健やかな毎日を過ごしましょう。

VOL 75 こんにゃくステーキ尽くし

皿にのったこんにゃくステーキ

健康に良く、ダイエット効果もあり、食べて納得、その上コスパ満点の“こんにゃくステーキ”で食欲増進に挑戦しましょう。
味も形も肉に負けない多様性を活かしたこんにゃくステーキの真骨頂をお届けします。
「味」では、甘辛に始まり、ポン酢ソース、バター味やガーリック味、焼き肉ソースを使った味と変化がつけられます。
「形」では、こんにゃく一枚を半分に切り包丁で切り込みを入れてステーキ風にしたり、サイコロステーキ風やこんにゃくを厚切りや薄切り、ちぎりにして自由自在です。
「油」もごま油やサラダ油、オリーブ油やバターとヘルシーに活用できます。
ネギやニンニク、玉葱、じゃがいもと好みの食材と一緒に焼いていただきます。
肉が食べたくても健康に配慮したい方にはこんにゃくステーキは食欲を増す一品です。
今宵は、こんにゃくステーキのバリエーションでお楽しみください。

VOL 74 驚くべき“こんにゃく”の多様性

こんにゃくの使い方(医療・ダイエット・伝統食・美容雑貨)

食品でありながら“こんにゃく”の多様性に驚きます。江戸時代“蒟蒻百珍”として重宝されたこんにゃくも、明治、大正になると幅広く活用されるようになりました。
医療ではペニシリン開発に欠かせない青カビの培養や、薬を包むオブラートにも利用されていました。工業分野では、こんにゃく糊がたくさん活用されていました。風船爆弾や衣類の製造、人造ゴムとして自転車のタイヤやゴム靴、草履と大活躍です。
今では菓子や麺、ゼリーやプリンなどダイエット食品として世界に広がっています。
こんにゃくに含まれる成分セラミドを活用した“こんにゃく石鹸”や赤ちゃんにやさしい肌ざわりの天然成分100%の“こんにゃくタオル”とその多様性に驚きます。
おでん、田楽、すき焼きなどで人気のこんにゃくですが、用途は様々で、日本の数少ない“資源”として注目していいのではないでしょうか。

VOL 73 素晴らしき「こんにゃくの日」

こんにゃくの日

5月29日は“こんにゃくの日”です。
制定は平成元年(1989)ですが、こんにゃくの効用や機能を再確認してもらい健康に過ごして欲しいとの理由からです。
単なる語呂合わせではなく、5月頃にはこんにゃくの種芋の植え付けが行われる季節ですから、広くPRしたいものです。
こんにゃくの消費国は今や日本が1位で、年間一人当たり2キロの消費量だそうですからちょっと驚きます。健康食品として世界的な広がりを見せているのも頼もしい限りです。
平成27年の統計では、こんにゃくの生産量1位は群馬県で年間56、500トン、2位は栃木県で1,790トン、茨城は895トン、埼玉県466トンと圧倒的に北関東が多い食物です。
安永5年(1776)水戸藩の中島藤右衛門が粉にすることを考案して広がりをみせ、こんにゃくが水戸藩の大きな政策だったことを考えると世の中の変化がわかります。5(こん)2(にゃ)9(く)の日、わかり易いですね。

VOL 72 江戸の“こんにゃく売り”

こんにゃくを売る人

時代劇に魚屋の一心太助が木桶を前後に取り付け天秤棒を振り担いで売り歩く映像がありましたが、江戸時代には“振り売り”や“ぼて振り”と呼ばれる一人コンビニ商店で、ざるや木箱、カゴを前後につけて鮮魚や干し魚、豆腐や油揚げ、納豆や海苔などを大声で呼びながら売り歩いていたようです。そしてこんにゃくもこの振り売りをしていた文献があります。
室町時代に書かれた俳諧撰集に「足軽にこんにゃく売りな行きつれて、槍の先にて刺し身せらるる」という句が載っています。
“蒟蒻売りさん、足軽なんかと同行するんじゃないよ。気が短くて乱暴な足軽だから、すぐに喧嘩になり槍で突かれて、蒟蒻と同じように刺し身にされちまうよ”と、ちょっと物騒な歌ですが、どうやら“こんにゃく”も振り売りされていたようです。
納豆や豆腐も昭和の時代には自転車で売っていたことを知る人にとっては、蒟蒻もそうだったかと懐かしくなりますね。

VOL 71 「事八日」のこんにゃく

2月8日、12月8日は「事八日(ことようか)」と呼ばれ、行事・祭事・農事の日で、この日に「針供養」が行われ、針仕事を休み、折れたり、曲がったり、錆びたりして使えなくなった針をこんにゃくや豆腐に刺して供養し針仕事の上達を祈るという習わしです。

針の刺さったこんにゃく

古い針をこんにゃくや豆腐に刺すのは、いままでたくさんの硬い生地に刺しお世話になってきた針に、最後に柔らかいものに包まれて成仏してもらう、というねぎらいのためです。。
この習わしは和歌山県の淡島神社から広まった行事とされ、浅草寺や富岡八幡宮などでも行われています。この「事八日」には「お事汁」と言われる味噌汁を食べる風習も残されていて、里芋、ごぼう、こんにゃく、大根、人参なども入れたもので「お事煮」とも言われています。神様を送り迎えをする事始め、事納めとする物忌みの日として、静かに過ごす日ともなっています。こんなところでこんにゃくもお役に立っているのですね。

VOL 70 “黒い食べ物”の知恵と底力

21世紀に入って植物栄養学が注目されていますが、江戸時代の栄養学の書「本朝食鑑」に“黒い食べ物”の薬効が説かれています。

黒い食べ物

「黒豆はよく血を活かし毒を解す」「黒胡麻は五臓をうるおす」と植物性化学物質の薬効を示しています。江戸時代の人々は“黒い食べ物”の効能に気づいていたのです。
黒い食べ物には、黒豆、黒胡麻、黒砂糖、玄米、ごぼう、こんにゃく、そばなどに加え、ヒジキやワカメ、うなぎや黒豚など多種の黒い食べ物が書かれています。

現代の栄養学では黒い色の栄養素の中にポリフェノールやアントシアニン、セサミンやタンニン、ビタミン・ミネラルが豊富にありこんにゃくには第6の栄養素である食物繊維の効用がわかっていますが、江戸時代には丑の方角を守る玄武という“黒い神様”の力を示す食物といわれていたそうです。うなぎを食べる“丑の日”も黒の健康食としてその底力を表現したのですね。

お米に混ぜて炊いて食べるこんにゃく
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